この記事は Asanaコミュニティアドベントカレンダー2024 の12月3日の投稿です。
無料版のひとり利用から、所属チームでの有料版利用に移行して、はや2年になろうとしています。
昨年のアドベントカレンダーでは、有料版利用を開始して、管理者としてこんな管理機能がほしい!という内容を書きました。
今年は、実際に、チームで有料版を利用しはじめるにあたって、はじめてAsanaを使う人もいるなかで、どのようにしてすべての業務をAsanaで管理するようになっていったのか、その工夫についてご紹介させていただきます。
Asanaは、人の数だけ使い方がありますが、ひとつの参考になれば幸いです。
私が所属している社内情報システムのチームでは、
- 社内から寄せられる問合せや依頼などのヘルプデスク業務
- 社内システムの契約更新対応や請求対応、ライセンス管理
- 会社貸与のPCやスマホの調達・設定・貸与・在庫管理
- 入社・退職・休業・復職時のPC・ライセンス対応
などをおこなっています
Asanaをチーム全員で使っていこうとなったとき、最初に検討が必要なのは、プロジェクトをどうするのかということです。(皆さんもご経験があると思います)
最初は、各業務ごとにプロジェクトを作成し、そこにタスクを登録していたのですが、Asanaがはじめてのユーザーもいる中で、間違ったプロジェクトに紐づけてしまったり、マイタスク内で作成してしまいどのプロジェクトにも紐づいていなかったり、そもそもタスク作成が面倒に感じてなかなか進まないという状況でした。
そこで、業務ごとのプロジェクトは一旦横に置いておき、
チームのタスクはすべて1つのプロジェクトに入れる
という運用に切り替えました。
誰が抱えるタスクでも、どんな業務でも、いつかやろうという取組項目さえも、1つのプロジェクトにだけ登録するようにしました。これによるメリットは、3つあります。
1. タスク作成時に、紐づけるプロジェクトはどれが適切なのかを一切考える必要がなくなる
プロジェクトのところで迷わないので、タスクが行方不明になったりせず、またさくっとタスクを登録できるので、タスク作成そのものを面倒がらずにチームみんなが作成できるようになりました。
2. チームが対応している業務量が、Asana標準機能のダッシュボードで、リアルタイムで可視化できる
可視化や分析のために、別途資料作りが不要になります。
3. チームでAsanaタスクの棚卸しがスムーズになる
週1回の棚卸しのミーティングをしていますが、チームのすべてのタスクが1つのプロジェクトに入っているので、遅延しているものを確認したり、停滞しているものについて全員で議論して次のアクションを決めたりと、棚卸しがスムーズにすすみます。
なお、チームでタスク管理するのって意味あるのかな? という考えの人がチーム内にいる場合があります。
自分のタスクが上司や同僚・後輩からすべて見えるようになることに抵抗感があるのだと思います。
この考え方自体は、否定されるものではありませんが、Asanaでチーム全員の業務をラクにしていこうという動きにはやはり障害になります。
私のチームでは、毎朝30分、前日の業務結果と今日の業務予定と報告連絡相談を、Asanaをベースにおこなっています。この活動により、自分のタスクをチーム内で共有しておくと、必要なサポートを受けられる、決して監視されているわけではないというのを、実体験してもらっています。
ここまでの話で、
Asanaをすでにそれなりに使ってる方は、ひとつの疑問が頭に浮かんでいることと思います。
チーム全員の様々なタスクが、1つのプロジェクトにごちゃごちゃに入っていて、どうやって管理をしているの?
はい、次はその点への工夫について、お話します。
ズバリそれは、
タスクをマルチホームして、別プロジェクトで管理しています
えっ?1つのプロジェクトなんじゃないの?
というツッコミ が聞こえてきそうですが、からくりをご説明します。
タスク作成時は、たしかに1つのプロジェクトにのみ登録をします。
そしてその後、必要に応じて、タスクの種類ごと(=業務種類ごと)のプロジェクトに、マルチホームをしています。
実際は、タスク作成時はタスクテンプレートから作成することも多いので、マルチホーム先のプロジェクトも自動でセットされています。
各タスクの進捗は、マルチホームしている先のプロジェクトにて、セクション管理をしていたり、コラボレーターを追加していたりと、各プロジェクト内でそれぞれの業務に応じたビューとともに管理をすすめていきます。
このように、私のチームでは、
タスク作成時は、決まった1つのプロジェクトに登録しつつ、
その後、必要に応じて適切なプロジェクトへマルチホームをする
という流れになっています
さらに、私のチームで徹底している、別視点での重要なことが3つあります。
Asana使い始め”あるある”の「マイタスク」画面をほとんど見ていない状況の改善と密接な関連がありますのでご説明していきます。
タスク作成時には、担当者と期日を必ず入れる(仮でもOK)
これは、マイタスク画面で漏れなく確認できるようにするために、とても重要なことです。
私のチームでは毎朝30分のミーティングをしているため、今日、自分は何の業務をすべきか、明日の業務は何か、遅延しているのは何か、を各自が「マイタスク」画面であらかじめ確認するようになります。
当初の期日は、自分へのリマインド日でもOKなので、とにかく期日は必ずいれるように徹底しています。
完了までのすべての工程を、サブタスクに書き出す
これは、タスクを発生から完了まで、確実にすすめていくために、とても重要なことです。
タスクの期日を、必ず入れるようにしていても、実は落とし穴があります。
期日に、そのタスクの本当の最終期限をセットしていると、その当日にマイタスクで知ってしまい、今日中には終わらない!ということになります。(当初、私はこれを何度もやりました・・・)
そこで、最初のタスク作成時に、完了までのすべての工程(とりあえず想定できる範囲でOK)をサブタスクに書き出し、さらに担当者と期日も登録するように徹底しています。
これにより、サブタスクも含めて、マイタスク画面に漏れなく表示されます。
タスクやサブタスクは、◯◯する形式で登録する
これは、各タスクの完了基準を明確にするために、とても重要なことです。
たとえば「稟議」ではなく、「稟議を提出する」「稟議を承認する「稟議決裁を確認する」などのように登録します。
つまり、イベントやステップ名のリストを作るのではなく、その担当者が何をするのか(何をしたらそのタスクが完了になるのか)を具体的にタスク名に書きます。
(「稟議」だけなら、稟議を提出するのか、下書きを書くのか、承認をするのか、などが不明瞭で、マイタスク画面を前に、実際に自分が何をするのかを考えなおす時間が必要になってしまいます)
◯◯する形式にしておくことで、その期日当日に「マイタスク」画面を見たときに、自分は何をするのかという行動やアクションを瞬間的に確認できます。
(この運用のデメリットは、サブタスクの数がやたら増えることです・・・。でもその分、完了ボタンを押してAsanaのキャラクターたちとたくさん出会えます)
まとめ
長々とお話しましたが、私のチームでは、上記のように、
・タスク作成時は、決まった1つのプロジェクトに登録する
・その後、必要に応じて適切なプロジェクトへマルチホームをする
そして、
・タスク作成時には、担当者と期日を必ず入れる(仮でもOK)
・完了までのすべての工程を、サブタスクに書き出す
・タスクやサブタスクは、◯◯する形式で登録する
という運用により、
チーム全員がAsanaに自分のタスクをすべて登録し、Asanaをベースにして全員で協力しながら業務をすすめていく環境になりました。
まさに No Asana , No Work です。
現状で完成形ではなく、工夫や改善をしていきたいところはまだまだあるのですが、ひとつの実例のご紹介でした。
Asanaをヨコ展開されていく際のご参考になれば幸いです。
最後に
今回の内容は、私も運営に関わらせていただいている
Asana東京コミュニティの、第2回(2024年11月6日) マイタスクを使いやすくしよう
にて、LT登壇させていただいた内容を基にしています。
当日は時間の関係で細かくお伝えできなかったのと、諸事情で当日のスライドを公開していないので、内容の記録の意味もあわせて、今回書かせていただきました。
当日のLTでは、Asana界隈で皆さんおなじみの、櫻井 駿さんと萩原 雅裕さんも、マイタスクについて紹介をされているので、ぜひ当日のイベントレポートもあわせてご覧ください。
昨年のアドベントカレンダーでは、管理者としてこんな管理機能がほしい!で提言した3つの管理機能は、現時点でも実現されていません。
- 管理コンソールには、組織内の有料無料問わず、すべてのメンバーとチームが表示されるようにして欲しい!
- 「チーム」「プロジェクト」で、有料・無料の区別ができるようにして欲しい!
- 「ユーザー」で、有料・無料の区別ができるようにして欲しい!
Asanaフォーラムの「製品フィードバック」にて機能要望を出していますので、賛同いただける方はぜひ上記リンクから「投票」をお願いします!
それでは、明日12月4日の担当・アンバサダー丹羽貴大さんに、バトンをお渡しいたします!
長文お読みいただきありがとうございました。最後に「いいね」をポチッとお願いします